【Flower Vace -一輪挿し-】Design by 古川 雅博

《組み合わせるパーツや見る角度により、表情が変わる一輪挿し。
飾る花の種類や色、気分に合わせてお愉しみください。》
(※デザイナーキャプションより)


PAPER+Kプロジェクトの真打的なトリを務めたプロダクト
そのアートフルなフォルム、幾何学的なデザイン、インパクトある色彩…
みる角度で、さまざまな表情を魅せる刺激的な一輪挿し。
生産ロットのなかで、いくつもの形状を同時に加工し、豊富なバリエーションを一気に製作した。
どのフォルム、デザインパターンを選ぶか、手に取るものを試すかのよう。
家庭でも、オフィスでも、ひとつ佇むだけで、その場の雰囲気をアートに変える、空間を支配するかのような圧倒的な存在感。
一輪挿しとして、花や植物と幾何学の融合コラボレーションで、非日常感を演出する。その空間の質を変えるプロダクト。
撮影:吉田 宗義


<プロダクト製作の見どころ>

いくつもの工程を経て作成した製作過程も挑戦的。
独特の肌触りがあり、削ると豊かに色の変わる紙(キュリアスマター)を贅沢に使用し、強度を増す目的と表裏の色を変えて表情を変えるために、まず合紙(貼り合わせ加工)をおこない、2mm強の厚みのオリジナル用紙を準備。
出来上った用紙にUVインクジェットでベタ配色。
その後、型抜き(プレス抜き)で特徴的な外形を打ち抜き。(2mm強の厚みを全体にレーザーカットすると断面に焦げ症状が目立つことから、型抜きで対応)
その後、表面に特徴的な表情を生み出すレーザー彫刻を随所に。
また、組み合わせの差し込み個所の2mm強の隙間は、型抜きでの加工が難しいためと、絶妙な節度感になるように、レーザーカットで微調整したうえで製作している。
すべての工程で、細心の注意を払い、デザイン通りの位置精度を追求するなど各工程の技術の粋を集めたプロダクトである。